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B群パーソナリティ障害の概要

B群パーソナリティ障害の概要 B群パーソナリティ障害
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 パーソナリティ障害のB群について、もう少し踏み込んでみましょう。
 前回の記事(パーソナリティ障害とは)では、DSMによる「B群のパーソナリティ障害」の4分類についてお話をしました。

 ・反社会性パーソナリティ障害(APD)

 ・境界性パーソナリティ障害(BPD)

 ・演技性パーソナリティ障害(HPD)

 ・自己愛性パーソナリティ障害(NPD)

 ひとつずつ触れていきますが、病理や治療などの詳細はDSMに譲るとして、当サイトではB群のパーソナリティ障害の4分類について「他人を巻き込む(ダメージを与える)」部分に着目して、なるべく簡潔に解説をします。

 なぜB群をクローズアップするのかというと、周囲を巻き込んでダメージを与えるため、より危険度が高いからです。

 特徴や注意点、対応の仕方などの詳細は、他の記事で各障害ごとに解説しますので、そちらをご覧ください。

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反社会性パーソナリティ障害(APD)

 カッとしやすく衝動的で、暴力や薬物依存などの犯罪や問題を起こしやすいです。責任感や良心の呵責がなく、平気で人を騙します。自他の安全を考えることができません。

 例え法に触れたとしても、「そんなの関係ない」という思考で、捕まらなければ何をやってもOKだという気質傾向をもっています。中には、そもそも捕まることさえ問題とは認識していない(気にしない)タイプの人もいます。本当の意味での反省はできません。

 このような特徴があります。犯罪や違法行為全般を行うので、分かりやすいです。あおり運転や過度な速度超過、詐欺行為などもこのタイプの人が起こしている可能性があります。違法行為については法律で処罰されるので、被害者目線で考えるのなら、まだ救われるのかもしれません。でも、大切な人を失う場合もあるので、到底許すことはできないでしょう。

 分かりやすいタイプですが、後に残るダメージが大きいケースもあるので厄介です。防ぎようがないので、警戒や対策をするしかありません。危ない、おかしいと感じる人や車、スマホ(電話・メール)などには、極力関わらずにやり過ごすことをお勧めします。

 相談ができる状況であれば、とにかく周囲の人や機関に相談しましょう。

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境界性パーソナリティ障害(BPD)

 激しい怒り、空しさ、自己否定感、見捨てられ不安などの感情が混在し、感情の調節や不安・葛藤の処理が困難です。0か100か、白か黒かの二極思考であり、中間が存在しません。薬物・アルコール依存や性的依存、自傷行為、自殺企図などの自己破壊行動を起こすことがあります。これらの行動をターゲット(家族や恋人、友人など)に分かるよう目の前で起こしたり、電話やメールなどで知らせてから行動を起こしたりするので、対人関係の障害といわれます。

 自己破壊行動をはじめ、突然汚い言葉を浴びせたり、自身の壮絶な体験(実話かどうかは不明)を話したりするなど、相手の反応をうかがう「試し行為」をします。

 日によって、また短時間でも言うことが180度変わることがあります。ある物をすごく褒めたかと思えば(理想化)、今度はとことん罵倒します(脱価値化)。それを指摘すると激しく怒ります。高機能タイプも存在するようで、自己破壊行動を伴わない場合もあります。

 個人的な事や主観でターゲットを試したり、振り回したりします。悲劇の主人公を演出しますが、言うことがコロコロと変わるので、ターゲットは混乱します。自分に非があるのにも関わらず、ターゲットから自分の思うような行動が得られない場合には「相手が悪い」と被害者を装って攻撃します。

 ターゲットの自尊心や自己肯定感を揺さぶり、悪いのは自分(ターゲット)自身なんだと思わせようとするので注意が必要です。

 ターゲット(特定の人間)にしか異常性を見せないため、周囲が気づきにくく、被害が理解されにくい傾向があります。離れることしか解決の方法がありません。

演技性パーソナリティ障害(HPD)

 その名の通り、演技のような誇張された感情表出が見られます。他者からの注目が自己の基準となっており、そのために表面的な手段を使います。自分への注目を集めるために、作り話などの嘘を語ったり、騒動を起こしたりすることもあります。

 自分に不都合なことがあると、表情ひとつ変えずに嘘をついたり、筋の通らない言い訳をしたりします。程度の差はあれ、虚言という特徴があります。

 責任を追及される場面で、体調が悪くなったなどの理由をつけて逃れようとすることもあります。

 見ていて違和感があるので、B群の中では比較的気づきやすいタイプかと思います。また大きな害がないことも多く、見過ごされることも少なくないでしょう。

 個人的な事や主観に基づいて、嘘や演技がかった言動で他人を試したり、振り回したりします。
 自分に非があるのにも関わらず、悲劇の主人公を演出します。そして、「相手が悪い」と被害者を装って攻撃します。ですが、その主張の完成度が低い場合は、他者からそれを指摘され、苦しい立場においやられることもあります。

自己愛性パーソナリティ障害(NPD)

 自分は優れていて、特別で、偉大な存在であると思い込んでいます。特権意識が高く、過剰な賛美を求めます。傲慢な行動や態度がみられます。相手が自動的に従うことを理由もなく期待しています。対人関係で相手を不当に利用します。共感が欠如しています(他人の気持ちや欲求などに気づこうとしない、気づけない)。他人に嫉妬したり、他人が自分に嫉妬していると思い込んでいます。

 近年よく耳にする、パワハラ・モラハラをはじめ、いじめ、虐待、DV、鬼嫁などNPDが関わっているであろう事例を報道で非常に多く見かけるようになりました。これらすべての事柄は、NPDの概念で説明がつきます。

 特徴としては、上から目線でマウントをとること、高圧的な言動をすること、怒りをぶつけることが挙げられます。

 社会問題といっても過言ではありません。個人的にはNPDが群を抜いて危険だと思います。NPDの個別の解説記事をぜひお読みください。

このような人に出会う確率

 現実が確率論を超えてくることもありますし、そうでない場合もあります。ですので、この項の内容は参考としてお読みください。

 アメリカの研究では、人口の15%がパーソナリティ障害(A~C群)というデータもあるようです。B群が何%かは分かりませんが、均等であるとするなら人口の5%は存在することになります。

 パーソナリティ障害ではないが、同じ傾向である予備軍を含めると、もっと多いように思います。加えて、後の記事でも述べますが、B群パーソナリティ障害とその予備軍から理不尽な攻撃を受けた被害者も、その怒りを他者に連鎖させてしまうことがあります。

 そう考えると、推測になりますが、少なく見積もっても人口の10%以上(※)は、B群のパーソナリティ障害か予備軍、被害者のいずれかであると言えると思います。

 ※B群を人口5%と仮定し、その全員が1人ずつ他者攻撃した場合の被害者数5%を加算

 ちなみに私のこれまでの職場に限っていえば、体感として30%程度いると思います。限られた集団の中では、周囲に連鎖しがちだと感じました。

 例え10%だとしても遭遇しないのが幸せですが、する時はする数字です。B群傾向の方々に人生を台無しにされないようにしたいものです。

このような人に出会ったら

 パーソナリティ障害は、4分類のうちのひとつを単独で抱えている人もいれば、複数の障害が混在している人もいます(いずれも傾向者を含みます)。

 共通しているのは、人を操作してくるところです。関わりの中で、必ず違和感がありますので、おかしい!と感じたらパーソナリティ障害を疑ってみてください。攻撃された、巻き込まれた、腹が立ったと感じることが3回以上あった時は、間違いなくB群です。変わった人だなと感じる時は、AやC群かもしれません。必ずしも断定する必要はありませんが、知っておくだけでも大惨事は避けられると思います。

 気づいても離れるしか対策がありません。離れられないときは、証拠を集めて自分の正当性を主張しましょう。すでにその時点で面倒に巻き込まれていますけどね。
 普通に日々暮らせることを、幸せに感じさせてくれる人々です。知識として入れておきましょう。みなさんの思い描く「幸せ」が、実っていくことを願います。

参考文献:「ウィキペディア (Wikipedia): フリー百科事典」
反社会性パーソナリティ障害、境界性パーソナリティ障害、
演技性パーソナリティ障害、自己愛性パーソナリティ障害

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