【知らないと危険!】自己愛性パーソナリティ障害の特徴【7大特徴】 | ボクの人生、預かり所。

自己愛性パーソナリティ障害の特徴

自己愛性パーソナリティ障害の特徴 B群パーソナリティ障害
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 私は自己愛性・境界性パーソナリティ障害の疑いがある人から被害を受けました。それぞれ別の人でしたが、体験から「自己愛性パーソナリティ障害(傾向者含む)」の方がダメージが大きいと感じます。

 精神的なダメージは大差なく、悪質には違いないのですが、唯一異なるのは『証拠』でした。自己愛は証拠をほとんど残さず、録音以外に立証できないことが厄介でした。

 そういった点からも、相手の異常性を第三者に理解してもらえないのです。周囲が気づかないように攻撃してくるのが自己愛性パーソナリティ障害の特徴でもあります。

 自己愛性パーソナリティ障害(NPD)における特徴の概要については、記事「B群パーソナリティ障害の概要」で解説しました。ここでは、もう少し掘り下げていきます。

 なお、同じ自己愛性パーソナリティ障害でも言動に個人差があります。すべての事項が当てはまるわけではありません。

 人を巻き込む、ダメージを与える部分について例を挙げますが、実在のものとは一切関係ありません。攻撃の対象も、家族外に対するものを想定していますので、家族内のものは扱いません。

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自己愛性パーソナリティ障害と出会う確率

 一般人口における生涯有病率は1%で、病院患者では2%〜16%と推定されています。

 2009年アメリカの調査によると、10年で自己愛性パーソナリティ障害の発生率は2倍以上増加し、人口の16人に1人が自己愛性パーソナリティ障害を経験しているという結論です。

 ※詳細は「ウィキペディア (Wikipedia): フリー百科事典」、自己愛性パーソナリティ障害の項参照

 診断できているのが16人に1人(6.25%)ということであり、予備軍(傾向者)も含めると、1割前後いるのではないかと推測されます。

 NPDがその生涯で攻撃するのは1人とは限りませんから、被害者はNPDの数倍にのぼります。生涯で3人攻撃すると仮定すると、人口の5人に1人は被害に遭うということになります。

 別の記事でも扱いますが、被害者もNPDから受けた怒りを他者に連鎖させてしまう、いわゆるNPD化が起こるケースもあります。そうすると、NPD傾向者はネズミ算式に膨れ上がります。

 そういう理由から、NPD被害が早く広く社会に認知されることを願っております。社会の生き辛さの半分以上はNPD関連だと考えます。

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危険察知ポイント①『自己愛憤怒』

 ターゲット(攻撃対象)に対し、1対1の場面に限っては必ず行われます。自分の異常性がばれてしまうので、ターゲット以外の人がいる時は行いません。しかし、例外として、取り巻き(支配に成功している=自分に逆らわない人達)がいる場面では発動する可能性はあります。

 自己愛憤怒じこあいふんぬが発動すると、豹変ひょうへんして攻撃してきます。高圧的な物言いで批判や恫喝などをします。パワハラ必至です。例え内容が正しくとも、言い方が完全に間違っている場合は危険を察知してください。特にターゲットのミスや気に入らないこと(ターゲット以外も含む)があると発動します。

 暴力を伴うこともあります。下記「マウント行為」とも関わってきますが、役職など社会的な立場の範疇はんちゅうを越えて、人としての上下ができます。

 また、あからさまに無視したり、不機嫌なのかイライラ感丸出しな態度で威圧してきます。すぐに異常であると分かるレベルです。

危険察知ポイント②『マウント行為』

 ターゲットに対し、1対1の場面で行われます。ターゲット以外の人がいる時は行われないか、正常なふりをして緩い形で行われます。これも例外として、取り巻きがいる場面では発動する可能性があります。

 上から目線で、支配的な言動があります。とにかくターゲットに対して、自分が上でなければならないのです。ターゲットをサンドバックとして利用し、下がいるから上の自分がいるという考え方です。そうやって優越感を抱くことで、自分が保たれる構図です。

 「自己愛憤怒」とも関連しますが、詳しく伝えないなど相手がミスするように仕向けて、そのミスを憤怒するということも平気でしますミスと怒りの量が釣り合いません。小さなミスに鬼の形相とでもいいましょうか。この辺りで危険だと察知しましょう。

 ターゲットの評価を下げることで、「自分の方が上なんだ、自分の方ができるんだ」と自分や周囲にアピールします。

 誰がやっても問題ない雑務を、いちいちターゲットに指示してやらせます。また、本来自分がやらないといけないことも、いちいちターゲットにやらせます。

 自分が食べたおやつのゴミを「これ捨てといて」と、悪びれもせず言い放つ姿は滑稽こっけいです。何かにつけて、“あなたは下”感を出してきます。

危険察知ポイント③『謝らない』

 ミスを認めないばかりか、他者やターゲット(ミスの内容により変わります)のせいにしたり、何らかの言い訳をしたりして、結局謝りません。例え謝った風を装っても、表面上のアピール(パフォーマンス)に過ぎず、決して心から反省はしません。というか、できません。謝ったら負け、すなわち下になると本気で思っています。それがNPDなのです。

 生活や仕事をしていたら、誰でも小さなミスはします。その際、迷惑を掛けたなと思えば、「ごめんね」、「すいません」などと自然に口をついて出るのが普通です。それで物事が円滑に進むものです。NPDには、そういった言葉がありません。自分が上でなければならないので、言いたくないのです。

 しかし、他人のミスには烈火のごとく怒り狂います。ターゲットであれば一層怒りが爆発するでしょう。自分のミスを指摘されても、やはり怒り狂います。どう転んでも憤怒祭りです(わっしょい)。

 自分にもミスはあるのに、自分には間違いがないと思っているのです。それを揺るがされそうになるから、すなわち下に見られたと感じるから、憤怒を起こします。

 自己客観視ができているかどうかは分かりませんが、言動の責任を負わない(負えない)のは、やはり人として正常でないと言わざるを得ません。

危険察知ポイント④『相対的な価値観』

 相手が下だから自分が上という考え方を説明しました。NPDの人は、基本的に劣等感の塊なのです。そして、劣等感を人に投影します。ターゲットを悪者に仕立て上げます。強くでることで相手を萎縮させ、罪悪感を植え付け、自尊感情などを削り、潰しながら相手を下げるのです。そして、それに長けています。あなたは劣等感の塊でありなさい、ということなのです。

 また、充実感や幸福感を人と比べて確認しますから、SNSなどでも自分は充実していることを過度に主張します。自分が下になるようなマイナス面は一切投稿しません。

 逆に、人の不幸などにも過度に反応します。人が不幸であるということは、自分はそれより幸せだという考え方に基づいています。

 そもそも人と比べるものではないのです。人は人、自分は自分ができないのです。

危険察知ポイント⑤『二面性』

 ターゲットにしか(取り巻きには見せる場合もあります)その異常性を見せないため、周囲が気づきにくく、被害が理解されにくいことは冒頭でもお話しました。

 しかし、ターゲット以外には、普通に接するのです。例えば1対1でターゲットに憤怒してブチ切れた後、ターゲット以外の人がいるところで、いい人ぶって笑顔を作るなんてこともあります。こうした極端な二面性を持っている時点で異常ではあります。


 極端な二面性を見た側は間違いなく異常だと思います。ですが、笑顔の面しか見ていない人には、この異常性が中々伝わりません。被害を訴えても理解されず、逆にこちらがおとしめようとしていると疑われることさえあります。

 人を激しく攻撃しておいて、涼しい顔をしている(悪びれない)のは、記憶を消しているか書き換えているかのどちらかです。

 二面性の両面を目にしたら、危険を察知し行動や対応を真剣に考えましょう。

危険察知ポイント⑥『はっきり物を言う』

 生活や仕事をしていて、物の言い方ってすごく大事ですよね。言い方ひとつで危険を察知することができる場合があります。

 「私はっきり物をいうタイプだから」という人は怪しんでください。これは、言い換えるなら「私、他人がどう思うか考えないから」と言っているのと同じです。

 主観でしか考えることができないということは、自己中心的なのです。言っていることが正しいんだから、はっきり言っても(どんな言い方をしても)よいと考えています。

 もちろん言いたいことは言うべきですが、伝え方というものがあります。TPOや物事の流れ、背景などもあります。何でもかんでも思ったことを思った時にその時の感情で口に出すのはやめて欲しいのです。子どもではないのですから、人に対する最低限の配慮ができる感覚を育んでください。

 「はっきり言ってやったわ」みたいな発言が伴う場合は、さらに危険度が高いです。

 イラっとしながら「それ違うよね」とか言われると、言われた方もイラっとします。

 過度に気を遣う必要はありませんが、冷静もしくは平静の状態で、普通に(イラっと感なく)話をしていただきたいものです。

 こういう人と話をしていると何か冷たい感じがする瞬間が必ずあります。人あたりはよさそうに見えたり、外面そとづらもよかったりしますが、やはり大なり小なり二面性を抱えているように感じます。そして、その二面性(良い面と悪い面)の差が大きければ大きい程、感情の振れ幅が大きいということであり、異常性も比例して増していきます。

危険察知ポイント⑦『人を操作する』

 B群のパーソナリティ障害全般にみられる特徴は、人を『操作』しようとする言動があるということです。つまり、ターゲットに自分の思うような行動をとらせたいのです。自分の思うようにならないと、とにかく憤怒します。

 NPDの場合は、ご紹介した『危険察知ポイント①~⑥』を駆使して操作しようとします。操作がうまくいくことで、自分が優位になるのですから、劣等感も満たされますね。

 はいはい言うことを聞いてしまう人は(私もそうでしたが)特に注意しましょう。

危険を察知したら

 自己愛性パーソナリティ障害のターゲットに対する攻撃は、前述の通り1対1の場面が多いですが、『ターゲット(攻撃対象)+取り巻き(支配に成功している・逆らわない人達)』がいる場面でも発動する可能性はあると思われます。

 発動環境は集団や物事の状況により異なりますので、主にターゲットに対する攻撃性で判断して、危険を察知してください。

 NPDは対人関係の障害といわれます。人間関係で相手に対して「ん?」「あれ?」「おかしい」と思うことは、そんなに多くはありません。

 ですので、NPDにおいては『危険察知ポイント①~⑦』を参考に、「攻撃されている」「人間として対等でない」「無性に腹が立つ」などと理不尽に感じることが2~3回続いたら、危険を察知し、適切な距離をとりましょう。

 ターゲットにならないのが何よりですが、なったとしても対応は早ければ早いに越したことはありません。ターゲットの期間(時間)と心の傷には相関関係があります。長ければ長いほど、傷は深くなり、回復までの時間が長くなります。

 職場などで相談や対応を期待できる部署・機関などがあれば積極的に利用しましょう。異動を申し出るのもよいでしょう。内部に期待できない場合は、見限るという選択肢も必要です。

 耐え続けた場合、被害者もNPD化する危険性があります。私は「NPDみたいになりたくない」と思ったので辞めました。個人的には不幸な時間でしかありませんでした。最後の線引きは、みなさんの判断にお任せします。

 解決方法は離れることしかありません。離れても追いかけてくることがあるので厄介です。どうしても関係を絶てない場合は、通話記録やメール・SNS、音声などの客観的事実に基づく証拠を揃えて、労働相談や労働基準監督署、弁護士(法テラス・地域の弁護士会など)などの機関に相談しましょう。

 気づきにくい障害ですが、離れた後も長期間に渡りダメージを受けるのが特徴です。

被害者のNPD化

 復讐や仕返しを考えている方へ。気持ちは分かります。例え、一方的かつ破綻した行動や理論で散々攻撃されたとしても、全力で『離れる』ことをお勧めします。異常さに異常さで対抗することは、自らの幸せへの可能性を放棄することです。

 被害者もNPDの異常性に触れ、一時的にNPD化してしまう場合があります。同じような言動でやり返すということは、やっていること自体がNPDと一緒になってしまいます。 

 どうしても、自己愛性パーソナリティ障害者(傾向者含む)に復讐したい場合は、先に書いたような証拠を揃え、法に則り、慰謝料請求などを行ってください。

 被害後に感情を抑えるのは、とてつもなく難しいのは分かります。しかし、法で裁ける部分を粛々と確実に裁くこと。それ以外の復讐はありません。

 一般人にはどうすることもできないので、異常という意味で手に負えない相手からは離れましょう。誰ひとり幸せになれません。無駄にした労力を、もっと自他のためになることに使いたいものです。

 早期察知、早期対応するためには、まず相手を正しく知ることから始めましょう。大切な命を守るためにできることがあります。

 みなさんが思い描く幸せをめがけて、心身ともに穏やかに進んでいかれますことをお祈り申し上げます。

備考

 近年、パワハラやモラハラなど各種ハラスメント行為を中心とした、自己愛性パーソナリティ障害(傾向者含む)に起因すると思われる報道が相次いでおります。

 報道を通してケースの分析をし、考えなど随時まとめて参ります。そのため当記事の内容は予告なく編集する可能性がありますので、ご了承ください。

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