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放課後等デイサービスとは

放課後等デイサービスとは 放課後等デイサービス
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 みなさんは「放課後等デイサービス」という言葉を聞いたことがありますか。利用したことがあるか、働いたことがある方ならご存じかもしれませんね。私も仕事をするまでは、まったく知りませんでした。

 発達障害などの障害を抱えた子どもたちが日中に利用する福祉サービスです。このカテゴリーでは、放課後等デイサービスの基本的な内容から、体験談を交えた表側の話はもちろん、中々見ることのできない裏側の話までご紹介して参ります。

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放課後等デイサービスとは

 児童福祉法を根拠とする、障害のある学齢期児童が学校の授業終了後や学校休業日に通う、療育機能・居場所機能を備えた福祉サービス。略して「放デイ」。

 かつては個別の障害福祉法を根拠としていたが、法改正によって障害者総合支援法が根拠となり、未就学児童は児童発達支援事業、学齢期児童は放課後等デイサービスに分かれ、身体・発達・精神などの種類にかかわりなく障害児が利用できるようになった(現在は児童福祉法に移行)。民間事業者の参入も進んでおり、利用者の選択肢が増えている。

 これらサービスの利用には、利用者が市町村に対して申し込む必要がある。決定されると障害児通所給付費及び特例障害児通所給付費が支給される(法21条の5)。

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』:放課後等デイサービス

 心身の発達に偏りがあったり、身体的な障害があるなど生きづらさを感じている子どもを対象としています。未就学児は『児童発達支援事業』、小学1年生~高校3年生までは『放課後等デイサービス』(以下、放デイ)をそれぞれ利用することができます。

 両方設置している事業所もあれば、片方のみの事業所もあります。高校卒業後に働くことができる『就労継続支援A型・B型』(作業力により2種類あります)を設置している事業所もありますので、選択肢が多くあります。将来を考えた事業所選びをすることが大切です。

 保護者が自治体に申請し決定となると、通所受給者証が発行され、福祉サービスを利用することができます。前述のものに加えて、以下のようなサービスもあります。

 児童発達支援と治療をおこなう『医療型児童発達支援』、直接訪問により日常生活の基本的な動作指導などをおこなう『居宅訪問型児童発達支援』、障害児以外の児童との集団生活に適応できるよう専門的支援をおこなう『保育所等訪問支援』といったものがあります。

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利用料はいくらかかるの?

 放デイをはじめとした福祉サービスを利用するのに必要な料金はいくらなのでしょう。これは世帯年収により変わってきます。厚生労働省が定める利用料は以下の通りです。

区分世帯の収入状況負担上限月額
生活保護生活保護受給世帯0円
低所得市町村民税非課税世帯
(概ね年収250万円以下)
※自治体・家族構成により異なる
0円
一般1市町村民税課税世帯
(概ね年収890万円以下)
通所施設、ホームヘルプ利用:4,600円
入所施設利用:9,300円
一般2上記以外
(概ね年収890万円超)
37,200円
厚生労働省:区分世帯の収入状況負担上限月額

 決められた区分に従い、負担上限月額を負担することになります。0円の場合は利用日数にかかわらず、料金は発生しません。

 一般的には4,600円のご家庭が多いとされています。実際、私の勤務していた事業所においても4,600円のご家庭が最も多かったです。

 負担上限月額は、福祉サービスの利用料に適用されます。放デイにおいては、利用料の他におやつ代、昼食代、教材費、その他必要な物品購入など実費を負担する必要があります

 従って、負担上限月額が0円のご家庭においても完全無料というわけではなく、実費は支払わなければなりません。とはいえ、特別児童扶養手当をはじめとした手当が支払われるので、実質完全無料で利用することができます。一般2においては、わずかに自己負担が発生するケースもあります。

 利用料の支払い方法は事業所により異なりますが、一般的には「現金払い」や「口座振替」が多いです。事前に事業所に確認しておくと良いですね。

どの放デイを選べばいいの?

 放デイは施設ごとに特色や得意分野などがあり、活動内容に違いがあります。多様な施設がありますが、大まかな例をご紹介します。

 ・パソコンなどのデジタル機器を大いに活用し、プログラミングなど専門的なスキル向上を目指す施設

 ・勉強や運動など特定の内容に特化し、心身の発達を促す施設

 ・専門的な療育プログラムに特化し、心身の発達を促す施設

 ・特化するものはないが、基本的な活動を実施する施設

 放デイの特色=「特化する活動」+「基本的活動」

 特化する活動は例のようなものです。ひとつだけでなく、複数のものに特化している施設もあります。

 基本的活動は、どの施設でも行われている、外出や散歩、おやつなどの活動をいいます。

 基本的活動の内容は通所児によっても変わってきます。特別支援学級(各学校の名称は様々)や特別支援学校の子どもたちの比率や障害の程度などにより検討しますので、施設により違いがあります。

 それでは、放デイを選ぶ時のポイントを見ていきましょう。大きく分けて選択肢は3つです。

【選択肢①】

 「放デイ」+「就労継続支援(A若しくはB型)」:両方の施設がある事業所

 高校卒業後の仕事面までサポートしてくれますので、とても心強いです。高校生などの早い段階から就労に向けた支援をしてくれますので、子どもにとっても見通しが立てやすく、取り組みやすい選択肢です。

【選択肢②】

「放デイ」+「障害者支援」:両方の施設がある事業所

 高校卒業後、仕事に就けないことが予測される場合の選択肢です。生活面全般のサポートが得られますので、将来のお子さんの生活を考えた時に必要な支援です。手続きも面倒ではなく、子どもの特徴も把握してくれていますので安心です。

【選択肢③】

「放デイ」の施設のみがある事業所

 高校卒業後のことは、その時に決めてもよいと考える場合の選択肢です。就労継続支援や障害者支援など、高校生になってから選ぶことも可能です。新しい施設の見学や契約の必要が生じますが、手間を掛けても構わない場合は問題ありません。

 選択肢が決まったら、次は「放デイ」の事業所選びです。最長12年も過ごす場所ですから、慎重に決めたいものですね。放デイの特色や選ぶ時の注意事項などは、関連記事をご覧ください。

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