人と思いを共有することは難しいのでしょうか。特に最近は、SNSやチャット、メールなど文字によるやりとりが普通になっています。家族や友達に限らず、全く知らない人とも関わることができる時代になりました。
便利な時代になりましたが、便利になったが故のトラブルも増加しています。SNSなどにおけるメッセージのやり取りからトラブルが起き、生命に関わる事件が発生したケースもあります。これは極端な例ですが、ケンカや揉め事というレベルのトラブルは日々起こっています。
今回は、文字によるコミュニケーションとその心理についてお話します。なぜトラブルが起きるのか、その対処方法を含め解説します。ただし、電話やテレビ通話など音声や表情といった感情が伝わる場合は除きますのでご注意ください。
感情のすれ違いが起きる理由
感情のすれ違いが起きるのは、やはり文字だけのやり取りであるからです。会話と違い、言い方やトーン(声の調子)、抑揚(声の大小)、表情、姿勢、雰囲気などの判断材料が一切ありません。
送り手の真意が文章で伝えられないというところが唯一不便な点です。例え完璧な文章を送ることができたとしても、それでも言いたいことが伝わらない場合があります。
それはなぜでしょうか。文章は読み手の心の中を通過するからです。読み手側が良く受け取れば良い感情を、悪く受け取れば悪い感情を持つことができるということです。文章の意味の判断を相手に委ねているのです。
とはいえ、読み手に与えられた情報は『文章』のみですから、その文面から相手の真意を判断しなければなりません。会話する時よりも圧倒的に判断材料が足りないのです。
ですから、相手を褒めるつもりもないのに気分をよくしたり、責めるつもりもないのに怒らせたりすることを引き起こします。前者は特に被害はないのですが、後者の場合は双方に被害が出ます。そうした誤解をなくすためにはどうしたらいいのでしょうか。
そのためには、やはり「誤解を生まないための対策」をする必要があります。
大切な話は、文字だけのやりとりですべきではありません。感情のすれ違いや認識の相違、意図の不達などが起きるからです。そういった認識を十分にしてSNSやチャット、メールなどを利用した方がよいですね。不要なストレスを溜めないよう、上手く立ち回りましょう。
誤解や勘違いなどで嫌な気持ちになるのは辛いことですし、避けたいことです。ですので、そうした負の部分があるという認識をまず共有するところから始めたいものですね。
誤解を生まないための対策
そうした誤解を生まないための対策としては、必要最低限の連絡事項など単純な内容にとどめるなどして、個人の複雑な意見や思いを文字で交わさないことが重要です。
それが難しい場面では、顔文字や絵文字、スタンプなどで感情を伝えましょう。誤解を生まないよう、言葉を付け足したり表現を変えるのもいいですね。
例1:「どっちでもいいよ。」→「どっちでもいいよ(^^)」
例2:「どっちでもいいよ。」→「(相手)さんが好きなら、どっちでも大丈夫だよ。」
特に内容の深い話をする際は、読む側の気持ちを考えて、最大限の配慮ができると誤解のリスクはある程度下げられます。そのためには、記入した内容を何度も読み返しながら推敲する作業が必要となります。時間も労力もかかりますが、トラブルを避けるためには必須の作業です。
自分が読み手の場合で、「ん?」とか「あれ?」などと思うことがあれば、まずはどういう意味なのか電話(テレビ電話)や口頭で確認しましょう。そうしてから、納得するなり怒るなりの判断をするのが建設的です。
受け取って(読んで)すぐに感情的になるのは、とても危険なので避けましょう。それは、自分の心の中を文章が通過して、負の感情で受け取っただけなのです。相手に確認できない場合やしたくない場合には、他の人に見てもらいましょう。客観的に見ても同意見であれば、それは相手がおかしいので気にする必要はありません。
ただし、法に触れるような言葉を使っている場合は問答無用でアウトです。警察に証拠の文面を持って提示しましょう。そこまでではなくとも、恐怖を感じた場合も同様に相談しましょう。
話を戻します。例えば、「駄目だって言ったよね」というような注意されるような文章でも、相手が怒ってるのか、優しく諭してるのか、半ギレなのか、普通に言ってるのか、文面だけでは推し量れない部分があります。読む側の心次第でどれとも受け取れてしまいます。まずはそういったものの存在に気づくことが大切です。
気づくことができれば、一息ついて落ち着いて対応することができると思います。決めつけてしまう前に、ケンカやトラブルになる前に立ち止まることができるような人になりたいものです。
直接会って話をすることが、誤解を正す意味でも心(脳)の健康のためにも一番よいことなのですけどね(^^)
まとめ
- 文章は読み手の心の中を通過する
- 必要最低限の連絡事項にとどめ、意見や思いを文字で交わさない
- 顔文字や絵文字、スタンプなどを使い感情を伝える
- 言葉を付け足したり表現を変えてみる
- 気になったことは電話や口頭などで確認する
- 文面だけでは推し量れない部分があることに気づく
誤解を生まない文字のやりとりを心がけたいですね。大切なのは、送信の前に一度読み返すことと、相手からの気になる文章は真意を確認することです。
これらのことに気をつけて、みなさんも快適なコミュニケーションを楽しみましょう!
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